山下メンタルクリニック - 新潟県小千谷市の精神科 心療内科 神経科

No.95

続ストレスチェック 

昨年12月からストレスチェック制度がスタートしましたが、ことほどさように今日の労働者はストレスに晒されているわけです。
厚労省の示したストレスチェックのお手本では、次の４段階で労働者のストレスを見ようとしています。

Ａ：職場のストレス
Ｂ：心身の症状
Ｃ：周囲のサポート
そして、最後に、
Ｄ：人生の満足度
Ａ〜Ｄまで合計５７項目。
５７項目のそれぞれの質問に「そうだ、まあそうだ、ややちがう、ちがう」の４つから選ぶようになっています。

　５７！と聞くとうんざりしそうですが、実際は５分ほどでやれます。
こんなところにチェックして上司や会社にどう思われるか、などと考えず反射的にやる方が良いのです。会社側には漏れないようになっています。

　要するに、ストレスから心身の反応が起き、そこからの回復には周囲のサポートが大切だと言い、そして、締めくくりに総合的判定です。
　お手本はそれなりに良くできていますが、職場のストレスに賃金と労働時間がないのは大きな問題だと思います。たたき台としては「まあそうだ」くらいでしょう。
　ストレスチェック制度で労働者の心の問題に注意が向けられたというのは評価できますが、これが労働現場からの提案でないのは残念なことです。

こほりたるインクの壜(びん)を
火に翳(かざ)し
涙ながれぬともしびの下(もと)
　　　　　　　　　　啄木

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