山下メンタルクリニック - 新潟県小千谷市の精神科 心療内科 神経科

No.9

精神科の敷居は高い？

 眼を病んだら眼科に行く、骨折したら整形外科にかかる、当たり前のことでしょう。

　では、心が病んだらどうでしょう？すぐ精神科に行くでしょうか？
躊躇する、敷居が高い、そんなことはないでしょうか？

　これには精神医療の歴史が関係していると思います。精神疾患はずっと不可思議な忌み嫌われる病気でした。
いや、病気というより祟り、狐憑きのたぐいに考えられてきました。
はっきりした治療法もなく、先祖が悪い、心がけが悪い、などと言われてきました。

　ところが、1950年代の精神科の薬物療法の発展以来、精神疾患は脳の病気であり、治るということが分かってきたのです。
ここに精神医学、精神医療は一挙に花開くのですが、まだまだ、かつてのハンセン病のような偏見、誤解がありました。

　これを大きく変えたのが一連の有名人たちの「私もうつ病だった」「私も○○だった」などのカミングアウトだったように思います。
さらにテレビやインターネットによる情報提供もあるでしょうが、精神疾患が普通の病気と認識されつつあるようです。

　歯が痛くなったら歯医者さんに行くように、眠れなくなったら精神科に行ってもいいのです。
悩んでも人生、笑っても人生。同じ人生、気楽にやりたいものです。

　おっと、スピード違反で捕まってがっかりしているあなた（私？）、また太ったと嘆いているあなた（私？）、あなたのやるべきは精神科受診でなく、ルールを守ったり、節制することなのですよ！

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