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うつ病の三大妄想
うつ病になったとき、根拠もなく自分を駄目な最低人間と考えたり、物事を悪い方にばかり解釈して絶望的な気分に侵される人がいます。
こういった、うつ病の状態から了解される―それにしても飛躍していますが―悲観的で否定的な妄想を微小妄想といい、そのうち貧困妄想・心気妄想・罪業妄想をうつ病の三大妄想といいます。
@貧困妄想:経済的には全く心配ないのに、土地・財産を差し押さえられ明日から路頭に迷うと信じ込む。
A心気妄想:自分はとんでもない業病にかかり、もう助からないと悲嘆する。
B罪業妄想:自分はほんとに極悪人で、背が低いのを良いことに子供料金で電車に乗った、などと自分を責める。
そんな妄想です。
ここまでだと「ふんふん、そんなものか」と大した興味もわきませんが、ここにヤンツァリックという先生が出てきます。先生曰く、
「貧困妄想の人の志向は所有に向かい、その人は『物のための存在』であり、心気妄想の人は自分自身に固執し『自分自身のための存在』である。罪業妄想の人は人間関係への志向が強く、その人は『互いのための存在』と規定される」
鋭い洞察です。
そう説明されると術語に奥行きが生まれ、真の意味が了解されます。
年に数回そんな患者さんを診ますが、決まって、ヤンツァリックを思い出します。
私自身は罪業妄想に侵されがちなのですが、そんなとき、例の簡単な認知療法―
「あんな××が生きているんだ。何をくよくよ悩むんだ!」と自分に言い聞かせています。
地図の上
朝鮮国に黒々と
墨をぬりつつ秋風を聞く
啄木
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