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別れの季節
わかれといへば むかしより
このひとのよの つねなるを
ながるゝみづを ながむれば
ゆめはづかしき なみだかな
これは藤村「高楼」の一節。「惜別の歌」としても有名ですね。
♪とほきわかれに たえかねて……
もうひとつ、別れの歌。
君去なば
月待つとても眺めやらむ
東の方の夕暮れの空
西行
ケータイが全盛で、別れてもなお、メールでつながってないと不安に駆られる人が多くなっている今、こんな別れの実感はないのでは、と思います。
今は今で別れの感慨はあるでしょう。しかし、昔の別れは胸を打ちます。
今は秋。日本の社会生活では、春が別れと旅立ちの季節ですが、自然との関わりでは、秋が別れの季節です。収穫が終わり、木の葉が落ち……どうしてももの思いますね(私も人生の秋ですから)。
私たちは厳しい雪国で生活していますが、振り返ると、春→夏→秋→冬とかなりくっきりとメリハリのきいた生活を送っていることに気づきます。これは良いですね。
うつ病の患者さんに「休養を要す」の診断書を書こうとすると、休養を渋ることがよくあります。休養が必要な方に限って特にそうです。
そんな時、「人生、頑張るときは頑張る。休むときは休む。人生も季節もメリハリが大切です。やがて、春が来ます!」などと言います(うっかり、その時が春や夏だと困るのですが)。
ともあれ、秋のひととき、じっとものを思いましょう。
…ひとりはひとりを夕暮れに
なぜ待つことをおぼえたか…
―道造「またある夜に」
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