山下メンタルクリニック - 新潟県小千谷市の精神科 心療内科 神経科

No.35

ストレス対処法

生老病死、人生にはいろいろなストレスがあります。そんなストレスに対処するには、まずストレスを分かる必要があります。
　ストレスを分かるためにはストレスを分ける必要があります。分けることで分かるのです。「分かる」と「分ける」は語源が一緒です。

次のようにいろいろな分け方があります。

①意識できるストレスと無意識のストレス

②変えられるストレスと変えられないストレス

③慣れるストレスと慣れないストレス

④良いストレスと悪いストレス

⑤一時的なストレスと持続的なストレス

さらに、

⑥物理的ストレス、心理的ストレス、社会的ストレスなど……

　こんな風に分けることでストレス対処が工夫できます。

①の分け方は今も大切ですが、特にフロイトの時代には重要でした。

　今回は「一時的なストレスと持続的なストレス」について。

　冬だったら、たとえ大雪でも数カ月すればやがて春が来る、そう思えば耐えられます。頭痛、陣痛、ぎっくり腰、二日酔い、親父の小言、交通取締りに捕まる……これも一時的だと思えば耐えられます。

　辛いのは、見通しのないまま、希望の持てないまま、果てしなくトンネルの中を歩き続けることなのです。
　ですから、私たちが永遠にも思える持続的ストレスに直面した時、それをやがては通り過ぎる、解決できる一時的ストレスと捉え直す、そんな作業が必要なのです。

ああ誰か来て私に云へ
　
　億の巨匠が並んで生まれ
　
　しかも互ひに相犯さない
　
　明るい世界は必ず来ると

　　　　　　　　　　　　　賢治「業の花びら」

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