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正の感情、負の感情
人生、良いことも悪いことも、嬉しいことも悲しいこともあります。
プラスもあればマイナスもあります。そんなものだと思います。
楽しい、良い体験をした時の心の状態を「正の感情」、
反対に嫌な、悪い体験をした時の心の状態を「負の感情」と呼ぶと、
⑴正の感情:嬉しい、楽しい幸福、気力、自信……など
⑵負の感情:悲しい、淋しい、不安、自責、絶望……など
普通に生きていても、良い体験、悪い体験があり、それぞれ、正の感情、負の感情にさらされるわけですが、うつ病の時に悪い体験をすると、負の感情に大きく振れます。
①俺はいつも失敗ばかりする。駄目な人間だ。
②誰も俺を愛してくれない。ひとりぼっちだ。
③もう、これから良いことは何もない。絶望だ。
などと早まった結論になって、さらに暗く惨めな気持ちになります。
嬉しい体験には気持ちは振れないのに、辛い体験には大きく動揺するのです。
認知療法によって、①②③のような認知の歪みを修正する方法を学んでおくことで、うつ病ばかりでなく、失敗した時、惨めな時、悲しい時、必要以上に自分を追い込むことを予防できます。
人生の極意みたいなものですね。
ところで、負の感情の代表=淋しさ、その淋しさは必然、と開き直った賢治のしびれるほどに美しい詩の一節、これも認知療法的です。
すべてさびしさと悲傷とを焚いて
ひとは透明な軌道をすすむ
賢治
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