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山下メンタルクリニック - 新潟県小千谷市の精神科 心療内科 神経科

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精神医療ことはじめEssay

No.32

わかっちゃいるけど・・・ 

出かける時、ガスの元栓、電気のスイッチ、戸締まりなど、ちゃんとやったのに、つい、気になって、また引き返して確認する。そういったことは誰にでもあります。
一見、当たり前のことで、何の不思議もありません。
 ところが、さっき確認して分かっているのに、気になってまた引き返して戸締まりを確認する。よしっ!と自分に言い聞かせて出かけて、また気になって引き返して確認して、よしっ!と言い聞かせて出かけて……前に進みません。
書いていても読んでいても嫌になりますね。やっている本人も嫌になります。
分かっているのにやめられない。強迫性障害という病気です。
この病気をつぶさに見ると、
@とにかく気になる
A気になるからやる
という2文節で成立していることがわかります。
@を強迫思考(観念)、Aを強迫行為と言います。「強迫思考は火、強迫行為は燃料」とも言えます。
強迫行為(=燃料)をやっているうちは強迫思考(=火)は消えません。
強迫思考を抑えるのは若干難しいですが、強迫行為はコントロールできます。
自分の行動は自分でコントロールすべきですし、コントロールできます(アルコール依存の場合も、飲酒欲求はコントロールできなくても、飲酒行動はコントロールできます)。
最近ではここに焦点を当てた治療、認知行動療法が行われています。
戸締まりして出かける、そんな普通の生活に躓くこともあるのですね。

薔薇ノ木ニ

薔薇ノ花サク

ナニゴトノ不思議ナケレド

         白秋


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