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基本的信頼
映画『赤毛のアン』の第1部の終わりで、アンが男の子じゃないけど、まいいか、というような経緯でマシューと馬車でグリーン・ゲイブルズに向かいます。
そして、マシューの隣に座ったアンが、夢中になって独り言のようにいろいろおしゃべりをします。
と、沈黙があって、アンがそっとマシューの手を握り、マシューも握り返す、というシーンで終わります(アンのファンの皆さん、間違っていたらごめんなさい)。
そのとき、私はふっと、
「アンは孤児だったけど、アンには基本的信頼がある!」
と思ったものでした。
基本的信頼―アメリカの精神分析学者エリクソンの言った人間の心理を読み解く重要なキーワードです。
赤ちゃんが泣いて空腹を訴えるとお母さんがおっぱいを与え、泣いて気持ちが悪いと訴えるとおむつを替えてくれる……そんな経験の繰り返しが、お母さんへの信頼につながり、さらに、自分は泣いていいのだ、求めていいのだ、と自分への信頼につながり、自分を肯定します。
アンはマシューを信頼し求め、マシューは応え、ここに基本的信頼は再生産されます。
もっとも、アンのように無垢に信頼し求められたら応えざるを得ませんね。
誰かその子パンを求めんに石を与え、魚を求めんに蛇を与えんや、ですね。
基本的信頼を、つい母への信頼、と外への方向だけで捉えがちですが、実は内に向かう、自分への信頼、自分は自分で良いのだという信頼でもあるのです。
赤塚不二夫も言っていましたね。
これでいいのだ!
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