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山下メンタルクリニック - 新潟県小千谷市の精神科 心療内科 神経科

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精神医療ことはじめEssay

No.173

不易流行 

帰先日、Y先生(筆者じゃないです)の名画にまつわる興味深い講演を聴きました。

 取り上げられた絵は、
  @軍人の妻
  A熊谷守一の二枚の絵
  B怒れる王女メディア
  Cアデーレの肖像
 の5点。

 先生がいかにそれらの絵に惹かれ魅せられたか、語り口が絶妙だった。
 過日、先生にはイタリアの映画監督ルキノ・ヴィスコンティを熱く語ってもらったことがあり、当日はそのことも思い出していた。

 その帰り道、想像するに、先生があの難儀な課題(詳細は知りませんが)を乗り切ったのはこれがあったからか!
大変な苦労に耐えられたのは名画の数々、ヴィスコンティがあったからかと、はたと思い至りました。


 良寛は与板の山田
()(こう)とは親友で度々訪ねてお酒をご馳走になっていた。
あるとき、良寛が杜皐の妻およしから、
「上人様は色は黒く衣も黒いのでからすと呼んでも良いですね」
と言われ、
「それは良い」
と良寛は笑った。そして、
「からすと呼ばれたのだから、明日からはどこへでも飛んで行こう」
と歌に詠みました。すると、貞心尼が詠んで、

山がらす里にい()かば
子がらすも
(いざな)ひてゆけ
羽弱くとも


良寛も詠んで、
「おまえさんのような若い女と連れ立っていると人が怪しむよ」
と答えます。さらに貞心尼、


(とび)は鳶(すずめ)は雀さぎはさぎ
烏はからす何か怪しき


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