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山下メンタルクリニック - 新潟県小千谷市の精神科 心療内科 神経科

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精神医療ことはじめEssay

No.17

出来事と感情の間

 私たちはいろいろな出来事にであい、そのため、時に絶望的な気持ちに襲われます。

 たとえば、試験に落ちる、借金が返せない、事故で片腕を切断……

そんなことがあると絶望的になります。

@試験に落ちる→(今の)自分の希望の方向に行けない、未来はない、もう駄目だ!

A借金が返せない→家・屋敷が差し押さえられる、家族が路頭に迷う、絶望だ!

 B事故で片腕を切断→何もできない!どうなるんだ!   

一見、こんな風に絶望的になるのは当たり前のように思えます。

 ところが、よくよく考えると、その出来事と感情の間には「出来事に対する自分の捉え方、解釈の仕方」があることが分かります。
出来事そのもののせいで感情が生じるのではなく、「出来事の捉え方、解釈の仕方」で感情が生じることが分かります。

この捉え方、解釈の仕方を認知と言い、ここに働きかけ、感情を、ひいては行動を修正するのを認知療法と言います。

つまり、

出来事→感情

ではなく、

出来事→認知→感情

であることに気づかせ、この認知を正しいものに修正することで生きやすくハッピーにするのが認知療法です。

 片腕切断→絶望

ではなく、

 片腕切断→両手が必要な動作ができない→でも、両手が必要な動作が意外と少ない→片腕でも何とかなる!手袋も片方で良い!碁も打てる!

 こう気づかせてくれるのが認知療法です。人間万事塞翁が馬ですね。



2010/06/21

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