山下メンタルクリニック - 新潟県小千谷市の精神科 心療内科 神経科

No.168

認知症いろいろ　

今回から４回、

♪人生いろいろ
　認知症いろいろ

というお話です。

　人生も、「統合失調症」も「うつ病」「発達障害」もいろいろあります。

　認知症にもいろいろあり、代表的なところではアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、血管性認知症などがあります。

　どのタイプの認知症であるかは、その後の対応・治療・介護・見通しにとても大切で、認知症の疑いで初めて医療機関を受診すると

�@認知症であるという診断とその程度
�Aどのタイプの認知症か
の二つが示されます。

　認知症とは「いったん正常に発達した知能が脳の器質的障害により持続的に低下した状態」と定義されており、それは日常生活で記憶障害、見当識障害、判断力・計算力の低下などに現れます。
　現在では、認知症の症状は中核症状とＢＰＳＤに分けて考えていますが、定義に関わる症状が中核症状で、これを評価しているのがＭＭＳＥやＨＤＳ-Ｒというテストで、これは認知症の重症度も示しています。

　日常生活の様子や認知症テスト、ＭＲＩ等から�@が診断されます。
大切なことは、認知症の重症度が必ずしも介護の大変さを反映しているわけではないと言うことです。

　中核症状のために起きるいろいろな問題行動を総称してＢＰＳＤと言います。
�Aの認知症のタイプは主にＢＰＳＤにより決定されます。

（次号に続く）


冬の皺よせゐる海よ
今少し
生きて己れの無惨を見むか
　　　　　　　中城ふみ子

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