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山下メンタルクリニック - 新潟県小千谷市の精神科 心療内科 神経科

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精神医療ことはじめEssay

No.164

寒さと暗さ─北欧事情 

スウェーデンに住んでいる日本人女性AとBの会話。

A「日本で、スウェーデンに住んでいると言うと、寒いんでしょう?と言われるよね。
でも、実際のところ寒さなんてどうってことない。辛いのは暗さよね」

B「寒いのなんて建物に入れば平気。会社は25度で半袖。外も服装でどうにでもなる。
でも、冬は暗すぎ、天候は悪すぎ。
朝は10時まで真っ暗、午後は3時で真っ暗。暗いうちに会社に行って、暗くなってから家に帰る。
お日様を見ないのがしんどい。
うつ病や自殺率が高いのも暗さと関係していると思うの」

A「その分、ミッドサマー(夏至祭)は大騒ぎよね。
もう飲んで食べて踊ってね。
昼が1年で一番長く、夜は10時過ぎても明るいものね」

B「だいたい、夏は明るすぎ、冬は暗すぎ。
ミッドサマーを祝う気持ちは分かるけど、翌日から毎日、日が短くなると思うと憂うつよね」

A「夏はブラインドを下ろして寝るけどよく眠れない。
秋が来て段々自然に眠られるようになるけど、冬の暗さを考えると、もう憂うつ」


 私たちは寒さ・暗さを、いずれも太陽の恵みで克服してきましたが、今や、寒さは建物・暖房設備で太陽に代わるものを持つことができます。

 しかし、明るさは今もなお、太陽は何ものにも代えがたいものとして存在しています。

 北欧事情。
 寒さと暗さ、どちらが辛いかというと暗さ。

 ゲーテじゃないですが、「もっと光りを!」ですね。



何処(いづく)やらむかすかに虫のなくごとき
こころ細さを

今日もおぼゆる

       啄木


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