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見ゆれども見ず
うたた寝をしたり、ラーメン屋に並んだり、NHK杯囲碁トーナメントを録画したり(録画しないと寝てしまって筋がわからなくなるので)…等々忙しいのに、またまた忙中閑あり、医療ドラマを視ていると、“半側空間無視”という術語が出てきました。
半側空間無視ーこれは大変奇妙な症状で、患者は目の前の、多くは左半分が「見えているのに見えていない」状態になるのです。
たとえば、患者Aの前に食事を用意します。
すると、Aは左側にある食べ物には手をつけずに残します。
あたかも、そこに食べ物はないかのように。
今度はAの前に水を入れたコップを置いて描くように言うと、Aはコップの縦半分、右側だけを描きます。
これでは水はどうなるのか、と思いますが本人は平気です。
通路を歩くと、左側の物や人によくぶつかり、セーターを着ると右袖だけ通して終わりで、左袖はぶら下がったままです。
髭も顔の左半分は剃り残します。
Aは自分の目の前の左半分は「見ゆれども見ず」で、さらに、自分自身の左半分もないかのごとくです。
このような半側空間無視は、多くは右大脳の脳出血や脳腫瘍などで起きますが、まれに左大脳の損傷による右半側空間無視もあります。
この左右差は、右脳は左右空間を、左脳は右空間を監視しているため、と説明されています(クイズみたいですね)。
それにしても、「見ゆれども見ず」は半側空間無視だけのことではないですね。
患者を救えなかった良心的な医師が書いた死亡診断書。
死因欄に自分の名前。
(独白:よくわかるなぁ)
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