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アミロイドカスケード仮説
精神科では長い間、統合失調症と躁うつ病が二大精神病と言われ、難攻不落の大きなテーマとして聳え立っていました。
ところが、1952年、クロルプロマジンという薬に幻覚・妄想を抑える抗精神病作用があることが分かり、一挙に統合失調症の治療法と、統合失調症は脳の病気であるということが分かってきました。
それまでは、狐憑き、先祖の祟りなどと言われていました。
1956年、クロルプロマジン同様の抗精神病作用を期待して開発されたイミプラミンと、抗結核薬イプロニアジドに抗うつ作用があることが見つかりました。
つまり、うつ病も脳の病気であり、治るということが分かってきたのです。
うつ病は性格や根性の問題ではないということですね。
ここに精神疾患の新しい理解と治療が始まりました。
薬の開発と併行して病態の解明も進み、統合失調症はドーパミンの過剰が原因という『ドーパミン仮説』が、うつ病はモノアミンといういくつかの神経伝達物質の機能不全が原因という『モノアミン仮説』が提唱されました。
そして、アルツハイマー型認知症。
その脳にみられる老人斑も神経原線維変化も元はといえば、アミロイド前駆体タンパクの遺伝子異常が原因と説明する『アミロイドカスケード仮説』が提唱され、これは説得力があり魅力的です。
ふりかえると、今日まで精神医療は何と精神疾患の数々を白日の下に晒し、神秘的な覆いを剥ぎ取ってきたことよ、と感嘆します。
別るるや夢一筋の天の川
夏目漱石
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