山下メンタルクリニック - 新潟県小千谷市の精神科 心療内科 神経科

No.119

精神科５大疾患　

精神科では百年以上昔から�@統合失調症と�A躁うつ病が二大精神病と言われ、今に至るまで精神科の最も重要な疾患となっています。
　そして寿命が伸びて�B認知症が大きな課題となり、さらに近年�C発達障害が脚光を浴び、加えて、相変わらず人の世はままならず、�Dストレス関連の悩みはつきません。


　�@〜�Dをまとめると、私たちの人生は児童期の「発達障害」から老年期の「認知症」に向かい、その間、「ストレス関連の悩み」に晒され、脆弱性と相俟って統合失調症にも躁うつ病にもなってしまう、ということになります。

「とかくに人の世は住みにくい」ということですね。

　この�@〜�Dが現代の精神科５大疾患ではないかと思うのですが、いずれも「人間とは何か」「生きるとは何か」と問いかけてきて繰り返し考えさせられます。

これが精神科の魅力とも言えますが。

　�@〜�Cはそれなりに輪郭もあり、「大体こんな風な病気です」と説明もできますが、ストレス関連の悩みは何とも捉えどころがなく、ナマコのようなもので、どこが目やら鼻やらと迷うことしばしば。

　一方で、
�B認知症は神経内科や脳神経外科の関わりが大きくなり、
�C発達障害は、従来は児童精神科の担当でしたが、今では小児科からのアプローチが進んできています。

　そうだとすると、�@�Aと並んで�Dこそ、私たち精神科の真骨頂・生きる道と気を引き締めて、来年は世間知らずとディスられず、ご時世をマジ勉強し、チョー受けて、ヤバイ！などと褒められて……


去年(こぞ)今年(ことし)貫く棒の如きもの
　　　　　　　　　　虚子

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