山下メンタルクリニック - 新潟県小千谷市の精神科 心療内科 神経科

No.112

3世代同居　

『秘密のケンミンＳＨＯＷ』という番組があります。
主に郷土料理・ご当地グルメの紹介ですが、それを紹介するゲストの話に県民性がうかがわれ、見入ってしまいます。

概して、どんな県民性もほほえましく、なるほどと頷けるものですが、自分を振り返る機会を与えてくれます。

そこで、県民性のひとつ、“３世代同居”ですが、新潟県に多いのです。

３世代同居率の高いのは�@山形17.8％、�A福井14.9％、�B新潟13.8％。低いのは�@東京1.8％、�A鹿児島2.6％、�B大坂2.9％（今年（２０１８年）１月の朝日新聞）。

　我が新潟県は全国で３番目。東京の7.5倍、鹿児島の５倍の同居率です。
　良い点と悪い点がありますが、悪い点の典型は嫁姑の問題で、これは東京や鹿児島では少ないと想像できます。


　私のクリニックにも年に数人ですが、この問題で悩み、お出でになります。
ほとんどがお嫁さんですが、姑で来られる方もいます。

　環境の調整が大切ですが、気持ちのクールダウン、安定にＳＳＲＩというタイプの薬が役立ちます。
さらに原則、次の２つを説明します。

　?３世代の場合、一番若い世代が一番大事。一番若い世代が小さな時、その子のお母さんが一番大事。つまり、お母さんを大事にすることが、子どもを大事にすることになる。お母さんがキーパーソン。

　?親は子どものために犠牲になることはあるかもしれない。しかし、子どもが親の犠牲になったのでは歴史は進歩しない。

??は肝に銘じて欲しいですし、歴史は進歩して欲しいですね。




 ……崩れてひかる夏の雲……

　　　　　　賢治「僚友」中の一行

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