本文へスキップ

山下メンタルクリニック - 新潟県小千谷市の精神科 心療内科 神経科

ご予約・お問い合わせはTEL.0258-83-1771

〒947-0042 新潟県小千谷市平沢1-5-26

精神医療ことはじめEssay

No.109

誰も分かってくれない

患者さんの話を聞いているとしばしば「誰も自分のことを分かってくれない」という言葉にぶつかります。

 こんなことをいうのは、十代前半から二十歳くらいの女性、つまり少女、あるいは女のような男(と言うとかつてのフェミニストには叱られますが)です。
 ついでに、さらに言うと、人のことを分かろうとしない人に限って、こんなことを言います(そういう年齢に達してないとも言えますが)。
 
 つまり、このような人には、

@少女

A人のことを分かろうとしない

そんな特徴が見えます(と言うと、また叱られそうですが、事実でして)。
こんなふうに言われると、たいてい、私は、

「歳々年々人同じからずで、あなたも成長し変わっていく年代だし、あちらと思えば、またこちらで、自分で自分のことが分からないくらいだから、人があなたのことを分かるのは難しいでしょう」

「デルフォイの信託、汝自身を知れというのは、やはり、繰り返し考えるべきテーマなのでしょうね」

などと答えます。


 すると、彼女(彼女のような彼)、きょとんとし、
「このおっさん、何言ってんだ。そんなことじゃないよ」という表情を浮かべます。

 彼女たちの「誰も分かってくれない」「死にたい」は自分でもはっきりしないメッセージでしょうが、本人自身も考えるべきで、私たちも考えさせられますね。




人の心を知ることは…
人の心とは…
私は そのひとが蛾を追ふ
手つきを あれは蛾を

把へようとするのだらうか
何かいぶかしかつた

     立原道造





山下メンタルクリニック山下メンタルクリニック

〒947-0042
新潟県小千谷市平沢1-5-26
TEL 0258-83-1771
FAX 0258-83-1787

inserted by FC2 system