山下メンタルクリニック - 新潟県小千谷市の精神科 心療内科 神経科

No.1

小千谷で精神医療をやる！

　中越地震と私の脳梗塞、これがなかったら小千谷で精神医療を始めなかったかも知れません。

　地震後の04年11月から魚沼病院で「心のケア外来」を始めましたが、悲惨な小千谷を見るにつけ「帰りなん、いざ、田園まさに荒れなんとす」という気持ちが沸々と湧いてきました。

　そして、魚沼病院の「心のケア外来」が一段落し、やれやれと思った05年元旦の夜、脳梗塞になりました。
一時左脚麻痺になりましたが、幸い今は完治しました。

　地震と脳梗塞、これではじけました。
「死ぬまでに精神医療を通じてふるさと小千谷に貢献したい」
「自分の命を自分の命を支える以上のものに捧げたい」
とちょっとセンチに（ヒロイックに？）しみじみ思いました。

　06年4月、医院はそんな殊勝な志からスタートしました。

　そして、�@自分のペースで、�A良い医療を、�B楽しく、やりたいと願いました。

　しかし、本当に必要とされるのだろうか、役に立てるのだろうか……さらに精神医療の特殊性も考えたり、「舵なき小舟の大海に漕ぎ出づるがごとし」（『蘭学事始』）の心細い船出ではありました。

　ところが今、時代はまさに精神医療を必要とする時代になったようなのです。

次回よりこの辺の時代と精精神疾患、ストレス関連など思いつくままお話ししたいと思います。